小学生の頃からミリタリーオタクで、古い話だが、飛行機はゼロ戦の坂井三郎さん、空母は龍驤。これは身近に「一発」のあだ名を持つ龍驤の元古参乗務員が居て、戦艦大和の元砲術長さえ身近にいた環境がさせたもの。「一発」とは、古参兵による鉄拳制裁の事で「手は後ろ、歯を食いしばれ!」の命令の元、拳固が飛ぶと相手は必ずぶっ倒れる事から来ていたあだ名。本来、「龍驤」は古い軽空母だが、発艦させた攻撃機の搭乗員に「本艦は諸君を全力で迎えに行く」とばかり、護衛の艦船より前に空母を前進させるほどの優秀・勇猛な艦長が居て、かなり先進的な艦とは思っていたが、こんな情けない古参兵も居たのだ。
さて、坂本三郎さんに憧れ、昼は緑の植栽等を見る事、目の保護のためサングラスを掛ける事、夜は遠くの星を眺める事。サングラスを掛けた小学生とは奇妙なものであったようだろうが、私は忠実に実行していた。このため、今でも通常視力1.5,調子が良ければ2.0が見える。ただ、遠視気味に鍛えた視力であったので、今や遠視が進み+1.5の眼鏡を愛用するが、遠くだけはメガネなしでも良く見える。坂井さんはアニメの「風立ちぬ」で有名となった、海軍の逆ガル翼の96式戦から始まり、セロ戦に乗り武漢初出撃も経験する。この時期、航続距離を延ばすため、エンスト寸前までスロットルを絞り高燃費・長い航続距離を実現・提案していた様子が描かれている。
さて、前ぶりが長くなったが、昨年愛用の軽自動車を更新した、もちろん古い年式のミツビシ・アイだが、N.A.(自然吸気)からターボに替えた。本来は「長く乗った車をターボエンジンに換装するより、ターボ車を買った方が安い!」と車屋さんのオヤジに言われ、車ごと替えた。馬力は52PSから64PSに上がるから12馬力の増加。しかも馬力はエンジン回転数により直線的に上昇する。が、ターボにしたら燃費が急激に落ちた。部品を変えたり、タイヤを替え空気圧調整、エンジンオイルの交換、様々な事を試行錯誤し、試してみたが何ともならない。Ǹ.A.時の平均燃費は13km/ℓ、満タンで400km近く走った。ターボ車では11km/ℓ、満タンで330km程度の走行。これでは話にもならない。アイは古い規格のクルマであるので、燃費は当然悪いのだが。ターボに替えたからには、ぶん回し、燃費は関係なく乗る事も出来る。が、私はそこ迄の走り屋ではないので、燃費上昇に目が覚めた。ターボ車にはそれなりの乗り方がある様だ。よく考えてみれは、ミツビシとはあの「ゼロ戦」を開発した「名古屋航空機製造」の系列の会社が造ったもの。
さて、今年の高齢者講習の、車校での運転実習で、「運転能力・視力・視野には全く問題は無いが、ただ運転が荒い!」と言われてしまった。最近のターボ車は昔と違い、低回転からターボ効果が効くようだ。それでよく私自身の運転を再検証してみると、どうも元々のアクセルワークが雑、であった。まず、発進時はアクセルを気軽に踏み込むと、アクセルべダルが軽いせいか、直ぐにエンジン回転数は3000rpmを超える、通常運転でも2500~3000rpmで走行していたらしい。よく検証すると、36km/hで3速に入り、46km/hでトップギアに入るようだ。トップに入れ、アクセルを戻すと2000rpmでも50km/h以上で走る。これまで大抵は3速で走っていたようだ。以前5MTのセリカに乗っていたが、2000㏄だがトップギアで2000rpm以下で軽く50km/hで走っていた、ノッキングはしない。これは坂井さんの言われる「スロットルを絞る」という事なのか。アイのターボ車でも発進の時は2500rpmを超えないよう、注意して3速、トップギアへと変わるのを丁寧に我慢して待つ。市内の道路では、2000rpmで走行しても、ターボ効果でクルマは思いの外早く走っているようだ。今までは通常2500~3000rpm以上の回転数で走行していたらしい?どうもトップギアは余り使用していなかったかも?現在通常2000~2500rpm程度のエンジン回転数で走行。
が、今更ではあるが、日本の道路は信号で止まっていると、次の信号、次の次の信号さえ見える。世界でこんなところは珍しい!市街ではちょっと走ると信号の連続、これでは燃費が悪くなるのは当たり前!無理に急激な発進をする意味がない、直ぐ止まらなければならないからだ。おまけにアイの車載ミニコンは学習能力があるとか、良くも悪くも運転者のクセを習得してしまうのか? が、高速道に乗れば80kmも100kmも出す、エンジンは高回転でもちろん平坦地ではトップギア、急加速はしないし無理もしない。
現在、タンクのガスを半分以上消費しているが、簡易的な計算ではどうも市街地運転で13km/ℓは行きそう。アクセルワークの見直しで、此処まで燃費は上がるとN.A.車とターボ車が同じような燃費となりそう。車校の教習員の「運転が荒い」という指摘は事故だけでなく、燃費にも関係していたのだ。今頃になって敬愛する坂井さんの教訓が生きて来た。ただ、その坂井さんも戦争後期、爆撃機の集団(ドーントレス?)を戦闘機と判断ミスをし、後ろから単機で近づき数機の後座機銃からの集中射撃を受け、瀕死の重傷を負い、何とか基地までモウロウとしながら辿り着いた。その後、敗戦までを病院で過ごしたとか。これで戦死を免れたのだから、幸運も持っていたらしい。その後はアメリカで何回も講演をしたり、娘さんはアメリカへ嫁いでいるとか?(これは私の不確かな情報)
また最近、よく考えたら運転中の「ヒヤリ・ハット」が増えたような気がする。が、幸い、事故は無いし交通違反も皆無。何か交通取り締まりをしていると、対向車が教えてくれたり、「交通違反の取り締まりの匂いがする!」と分かる?今や免許の更新は3年だが、ゴールド免許を継続中。安全運転は考えたことは無いが、省燃費運転がこれに当たるのかな?
車校の指導員は「確認は充分、運転技量良し!」と言っていたが、慢心せず100歳まで運転します!最後のクルマは「アルファロメオのジュリエッタ」とは公言してはいるが、女房に鼻先でフンと笑われた。やはり、クルマを自転車の様に雑に乗る女にはクルマの事は分からないのであろう。